「すいませ―ん、落とし物なんですけど」
中から30歳前後の、まだ若い警官が出て来た。
その警官に持ってきた、拾った携帯電話を渡した。
警官はその携帯電話を開いて、一瞬止まった。
「どうかしたんですか?」
「う―ん。
いやね、最近起きてた連続絞殺事件…
被害者が全員、こんな感じの白い画面の携帯電話を持ってたんだよね。
若者の間で、流行ってるのかねえ?」
白い…
やはり、あの画面は普通の人には白く見えるのか。
しかしそうなると、あの男の子が事件に関わってるって事?
「じゃあここに、住所と名前書いて…」
「い、いえ…
もし持ち主が現れなかったら、処分して下さい」
「おいおいちょっと!!」
私は急いで交番を出た――
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