「約束してくれた…
絶対探すって…
どうして、探してくれないの?」
女の子の左手が、私の右手を掴んだ!!
「な、何を探せばいいの?」
「私の宝物…
大事な宝物…
探して…早く探して…」
痛っ!!
女の子の爪が、手に食い込んでいる!!
血が廊下に滴り落ちる…
「分かった…
分かったから、その手を放して!!」
女の子は本当に嬉しそうに、微笑んだ。
「じゃあ指切りね!!」
そう言いいながら、私の左手の小指と自分の右手の小指とで、固い指切りをした。
「約束の証に置いて行くからね…」
そう言うともう一度微笑み、廊下を走って行った――
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