「ちょうどお昼だし、何か食べに行こうか?」

小夜子の誘いに、2人共賛成した。



私達は携帯電話のショップから、10分程歩いた所にあるイタリア料理店に行った。

久し振りの晴れやかな気分での食事で、時間が経つのも忘れて長居をしていた。


ふと窓の外を見ると、昼間なのに薄暗くなる程の雲が立ち込めていた。

そういえば天気予報で、今日は午後から雨だと言っていた…



時計を見ると、15時を少し過ぎていた。

3時間近く騒いでいたんだ…
さぞかし、お店には迷惑だったろうな。


私達は支払いを済ませると、店の外で別れる事にした。


「じゃあまた今度ね!!」


駅前まで戻った時、大粒の激しい雨が降り始めた。

アスファルトがみるみる黒くなり、凄い水しぶきを上げている。


私は、濡れながら自宅まで走って帰った――


.