「消せないなんて事、絶対に有り得ないでしょ?」
智子が私の手から、携帯電話を取った。
「この一番新しい画像ね?」
智子がしきりにキー操作をしていたが、徐々に顔に焦りが見え始めた。
「消えない…
どんな操作をしても、消せない…」
智子が諦めて、ゆっくりとテーブルの上に携帯電話を置いた。
どうやら、この画像に何かある事は間違いない。
「じゃあさ…
機種変更して、携帯電話をショップに渡して帰れば?
順子も機種変更したいって言ってたし、ちょうど良いんじゃない?」
そう言うと、小夜子が立ち上がった。
「そうだね…
ショップに行ってみようか」
もう実際に、それしか方法がなかった。
近くにある携帯電話のショップに行く事に決め、直ぐに3人で店を出た。
.



