「もう10時前だし、智子はもう来てると思うよ」
もうそんな時間?
携帯電話で時間を確認しようと、ポケットから取り出して開いた。
ま、また…
待受画面が、真っ赤な画像に変わっている――!!
さすがに私も、動揺が隠せなかった。
「どうしたの順子?」
「う、うん…
行ってから話す」
心配そうな表情を浮かべる小夜子と一緒に、角の喫茶店に向かった。
喫茶店の前に着くと、もう一人の親友である智子が窓際の席から手を振ってきた。
智子も小学校からの幼馴染みだ。
高校からは違うが、小夜子を含めた3人で、今でも時々遊んでいる。
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