その時――

私は下りホームに何か気配を感じ、顔を上げて正面を見た…


すると、向かい側のベンチに、昨日出会った男の子が体育座りをして、こちらをジッと見ていた。

その姿に私は戦慄を覚え、全身に鳥肌が立った――


男の子がニコリと笑った時、下り電車がホームに入って、姿が見えなくなった…


ホッとした瞬間、私は右手を掴まれた!!

驚いて右側を見ると、今向かい側のホームにいた筈の男の子が、隣りに座っていた!!


余りの出来事に、私は声も出せなかった。

男の子は氷の様に冷たい手で、私の右手を掴んだままニコリと笑った。


「また、僕の邪魔をしたね。

『許さない』って
言っておいたのに…

お姉さんも、あの人達と同じ様になりたいんだね?」


男の子はそう言うと手を放し、ホームの端に向かって歩き始めた。

そしてホームから飛び下りると、暗闇の中に消えて行った――


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