どうやら、母は気付いてないらしい…
2メートルの高さに、子供の手の跡。
明らかに不自然な出来事…
その時私はなぜか、すっかり忘れていた駅で出会った男の子を思い出した。
自分の部屋に行こうと背を向けた時、私は母に呼び止められた。
「順子あなた…
Tシャツの背中が汚れてるわよ。
またいつもの様に、何かに寄り掛かって長話でもしてたんじゃないの?」
カラオケボックスの外で、長話をしてた時かな?
自室に入りTシャツを脱いでみると、確かに汚れている。
白い生地に目立つ赤い汚れ…
それは、小さな子供の手の跡の様にも見えた――
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