一体何?

人違い…かな?



男の子の不可解な行動に疑問は持ったものの、満員電車の息苦しさにすっかり忘れてしまった。



自宅に着くと、玄関に設置してある監視カメラを、母が脚立に乗り一生懸命拭いていた。

自宅の玄関にはセキュリティの為、左右に1台ずつ地上2メートル位の高さにカメラが設置してある。


「ふう、やっと綺麗になった…」

私は母と一緒に家の中に入った。



「さっき帰宅したら、直ぐに玄関のチャイムが鳴ってね…

インターホンに出ても、と何も言わないのよ。

不審に思ってカメラを見てみると、男の子が立っていて、カメラを見てニコリと笑ったかと思うと、突然真っ暗に――



外に出てみるとカメラのレンズが、手の跡で真っ黒…

新しい悪戯かしらね?
仕方ないから拭いてたの…」


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