翌日――
いつもの様に、大学に行く為に電車に乗った。
本町駅に着き改札を抜けると、女性が隅の壁際でもがき苦しんでいた。
私は慌てて駆け寄った。
「どうしました?」
「い、いえ…
呼吸が苦しくなって…
た、多分…
喘息の発作なので、直ぐに治まります…」
見た所同い年位だ。
でも私と違い、同性の私が見とれる程、かなりの美人だ。
小柄で華奢な身体、栗色の長い髪に透き通る様な白い肌。大きな目に独特の存在感――
「もう大丈夫です…
ありがとうございました。」
そう言うと彼女は頭を下げ、駅を出て行った。
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