私はその中年女性に無造作に近付くと、声を掛けた。

「あ、あの…すいません」


声を掛けたものの、どう切り出せば良いものか…
私は困り果て、思わず俯いてしまった。


中年女性はそんな私を見て、逆に話掛けてきた。

「あなた…
裕一の部屋を、見に来たのではないの?」


私はかなり驚いたが、直ぐに答えた。

「は、はい!!」


唐突な展開に、思い切り同様する私に対し、桜井さんの母は話した。

「いえね…
昨日、裕一が私の夢に出てきて、『明日自分を訪ねて来る人がいるはずだから、自分の部屋に通して欲しい』と。

夢の中の話だけど、それでも本人の頼みだからね」


話し終えると、私を桜井さんの部屋へと案内してくれた。


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