白い格子の大きい門を抜けると、石畳が20メートル程続き玄関に通じていた。
玄関先まで行くと、大きい木製の扉を開けて、山岸さんの母親が待っていてくれた。
「こんにちは」
私が軽く頭を下げて挨拶をすると、山岸さんの母親は私に…
「玄関先で申し訳ないけど、そこにでも座って下さいね」
と言って、玄関に置いてある椅子を私に勧めた。
玄関と言っても、土間の部分だけでも6畳位は十分にある広さだった。
椅子に座り改めて山岸さんの母親を見ると、山岸さんそのものだった。
長い髪に白い肌、大きい目に高い鼻…
「何かお飲みになりますか?」
「い、いえ…
それよりも、早く香織さんにお会いしたいんですけど…」
私の言葉を聞いて、山岸さんの母親は私の目を真剣な表情で暫く見つめると、ゆっくりと話し始めた…
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