「え…そ、そうだったんですか!!」
私はまさか茜さんの仕業とは、全く予想もしていなかった。
茜さんは私に深々と頭を下げながら謝った。
「そうなの…
ごめんなさい!!」
「もういいです。
でも…
あのボーガンは、洒落になりませんよ。もう少しで、腕に刺さる所でしたから」
「ボーガン…?
それで、私に一体何が聞きたいの?」
茜さんは私の顔を、真剣な表情で見据えた…
「グループのメンバーが入れ替わった理由…
ボーカルが入れ替わった時の、状況が知りたいんです」
「……うん。
ちょっと、場所を変えましょうか?」
茜さんはそう言うと、立ち上がり駅の外に歩き始めた。
そして、駅のすぐ隣りにある喫茶店に入った。
茜さんは入口付近の席に座ると、「アイスコーヒーで良い?」と私に確認し、注文を済ませ話し始めた…
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