その時、窓が凄い勢いで開き、そして正面にあの男の子がいた!!
全身が硬直してその場から動けない私に両手を伸ばし、頬に触りながら笑った。
「今まであれ程警告してきたのに、どうしても僕の邪魔をするんだね?
これが最後だから…
これが本当に、最後の警告だよ。
次は…
その血が、お姉さんのものになるからね!!」
そこまで言うと、夜の暗闇の中に溶け込む様に消えた…
男の子が去た後、私は暫く放心状態だった。
本当にもう時間が無くなってしまった…
急がないと、私も彼等と同じ様に絞殺される!!
あれ…?
何かが、私の顎から滴り落ちている…
私は背後にある鏡を見ようと振り返った。
しかしその瞬間、鏡に映し出された自分の姿に驚いて、その場にへたり込んだ。
自分の両頬が、小さい手跡で真っ赤になっていたのだ――!!
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