それは、メンバー5人の写真だった。
あれ…男性が5人?
「ボーカルは、女性ではないんですか?」
「いやあ、僕は本当に何も分からないんだよね…
それ、あげるから自分で調べてみてよ…
ごめんね」
写真を渡され、半ば追い出される様に帰らされた。
しかし私は確信した。
このグループには、間違いなく何かある…
とにかくこんな小さい写真だと、顔も何も分からない。
この写真をどうにか、引き伸ばしてもらわないとダメだ…
今日はバイトがある日だし、もう本町に戻らなければならない。
私は直ぐに出版社を後にした――
.



