三十路バンドギャルの憧憬邪心LOVE Grail

まぁ、だからこそこの部屋を選んだのだろうし、バイトすりゃなんとかなるでしょう。

金持ちがここに来るわけねぇんだから。

金持ちか否かはさておき、神の最高傑作である彼の容姿をまずは賛美しよう。

そりゃ、お金もあって上玉とくりゃ文句はないが、ここは千年に一人の美男子を優先すべきだ。

彼がどれだけ困窮であったとしても、美しさがそれらマイナス要素を帳消しにしてしまう。

私の理性を狂わせる、まるで魔族のような男。

もう借金まみれでもいいから私の男にしたいわ!

お前を蝋人形にして飾っておきてぇ!

ブハハハハ。

なにより常に女が隣にいて、襲わないはずはないわよね。

ささ、風呂上がりがチャンスですよ、洋祐殿、ホホホ。お楽しみは最後に取っておき、まずは入居のお祝いといこうじゃないの。

引っ越しのお手伝いで少しは私に恩もあれば感謝もあるし、立場は私の方が断然上で有利。飲みに行かなくても部屋飲みで酔いつぶれたら、あとは野となれ大和撫子よ。

それを言うなら野となれ山となれ、でしょ、オホホ。

全人類が今すぐ直ちに死滅するくらい面白くないギャグの発想を軽くしつつ、コンビニで買ってきたアルコール飲料をテーブルの上に置き、乾杯の運びとなる。