「2年前、片桐くんが私たちの前から消えて少ししてからね…」

こうして私は直哉に私の過去を話し始めた。


私はまだあの時のことを繊細に覚えている。

そうそれは、2年前の1月。直哉が、私たちの前から消えた。何も言わずに。

でも、その1ヶ月後にはずっと前から約束していた和歌葉と直哉のデート。しかも和歌葉の誕生日デート。だからその時までには帰ってくる。私たちはそう信じていた…

そしてデートの日、和歌葉は直哉と待ち合わせのところへいった。
でも、夜の9時になっても何にも連絡がなく、私が心配になって待ち合わせのところまでみにいった。
私が待ち合わせ場所にいったらまだ和歌葉はそこにいた。だから、もう来ないよっていったの。そしたら和歌葉があと30分たってこなかったら帰るからそれまで待たせて?って言われた。だから私はわかった。って、言った。

でももしその時にすぐに帰ろうって言ってたらこんなことにはなっていなかったんだ…。