男は、哲平の身体の下であえぎながらもポケットに手を入れる。また武器を出すのではないかと、危険を察知した哲平がその手を押さえ込んだが、男はポケットから手を出すことなく、中で何かのスイッチを入れたようだった。
轟音とともに、黒いステーションワゴンが爆発した。男は不利な体勢を挽回しようと車を爆破させたのだ。しかし、男はプラスティック爆弾を生成したはいいが、さすがに実験が出来ずにいたので、その破壊力がわからない。実際に爆発させてみると、この爆発は、男の予想をはるかに超えたものだった。
車の爆発でガスステーションが引火しさらに大きな爆発を起こした。縦に上がった火柱とその爆風で、哲平と男は組み合ったまま吹き飛ばされた。地面に横たわり気を失っている男を尻目に、半分焼けた制服の哲平が雄々しく立ちあがる。哲平は爆発とともにソマンが襲ってくるかと、覚悟を決めて目をつぶりながら天命を待ったが、しばらくしても身体に変化は起きなかった。
「おめえ、いろんなおもちゃ持ってるじゃねぇか。」
哲平は気を失っている男を睨みつけた。
このターミネーターの映画のシーンのような一部始終を、翔子は足をすくませながら電信柱の陰で見ていた。爆破の瓦礫にうずまった哲平に駆け寄ろうとすると、中から哲平が立ち上がり、俺は大丈夫だと、アーノルド・シュワッツネーガーのように翔子に笑いながら片手を上げてサインを送ってきた。ひとまず安堵のため息は着いたものの、どうやらあの男が本物の犯人であることは間違いないようだ。
でも、その犯人がなぜ達也の病院から出てきたのか…。翔子はハッとした。携帯を取り出すと、誰よりも先に達也へ一報を入れた。話しを聞いた達也は電話の向こうで驚愕していたが、すぐに声は冷静になった。
『…何から始めたらいいんだろう。とにかく、連絡してくれてありがとう。』
達也は電話を一方的に切った。
翔子は、とりあえず病院から避難するように達也に知らせたつもりだったが、彼は動けぬ患者を残してそんなことをする男ではない。危うくなった命があれば、身の危険を顧みずその命の元へ飛んでいく。翔子はこれから達也が何をしようとしているのかを察知し、反射的に病院へ戻らなければならないと感じた。達也が危ない。
轟音とともに、黒いステーションワゴンが爆発した。男は不利な体勢を挽回しようと車を爆破させたのだ。しかし、男はプラスティック爆弾を生成したはいいが、さすがに実験が出来ずにいたので、その破壊力がわからない。実際に爆発させてみると、この爆発は、男の予想をはるかに超えたものだった。
車の爆発でガスステーションが引火しさらに大きな爆発を起こした。縦に上がった火柱とその爆風で、哲平と男は組み合ったまま吹き飛ばされた。地面に横たわり気を失っている男を尻目に、半分焼けた制服の哲平が雄々しく立ちあがる。哲平は爆発とともにソマンが襲ってくるかと、覚悟を決めて目をつぶりながら天命を待ったが、しばらくしても身体に変化は起きなかった。
「おめえ、いろんなおもちゃ持ってるじゃねぇか。」
哲平は気を失っている男を睨みつけた。
このターミネーターの映画のシーンのような一部始終を、翔子は足をすくませながら電信柱の陰で見ていた。爆破の瓦礫にうずまった哲平に駆け寄ろうとすると、中から哲平が立ち上がり、俺は大丈夫だと、アーノルド・シュワッツネーガーのように翔子に笑いながら片手を上げてサインを送ってきた。ひとまず安堵のため息は着いたものの、どうやらあの男が本物の犯人であることは間違いないようだ。
でも、その犯人がなぜ達也の病院から出てきたのか…。翔子はハッとした。携帯を取り出すと、誰よりも先に達也へ一報を入れた。話しを聞いた達也は電話の向こうで驚愕していたが、すぐに声は冷静になった。
『…何から始めたらいいんだろう。とにかく、連絡してくれてありがとう。』
達也は電話を一方的に切った。
翔子は、とりあえず病院から避難するように達也に知らせたつもりだったが、彼は動けぬ患者を残してそんなことをする男ではない。危うくなった命があれば、身の危険を顧みずその命の元へ飛んでいく。翔子はこれから達也が何をしようとしているのかを察知し、反射的に病院へ戻らなければならないと感じた。達也が危ない。



