男は入院患者の為のラウンジにくると、談話用の椅子に腰掛け何かを待つようにじっとしている。コッペイは、植栽の陰に隠れて様子伺った。やがて、昼食の時間となり、ラウンジに居た人はそれぞれの病室に戻りはじめた。ラウンジに人影がなくなるとその男は、一転素早い動きで自販機の陰にあるゴミ箱の奥に、黒いスポーツバックを隠し込む。そして、何事もなかったように足早に立ち去っていった。
ショッカーはいなくなったが、ゴミ箱を見つめながらコッペイはどうしていいか解らない。頭に浮かんだのは、哲平のことだった。とにかく副隊長に報告しなくては。急いで病室に戻った。
「テッペイちゃん。何処いってたの?お昼が冷めちゃうじゃない…。」
心配して待っていたミカのお小言には構わず、コッペイは急いで哲平に電話したいとせがんだ。
「桐谷さんは今お仕事で忙しいのよ。あとひとつ寝れば、退院だから、今度おうちにお呼びすればいいでしょ。そんなことより、はやくお昼ご飯を食べちゃいなさい。」
ミカのそっけない返事に、コッペイはコミックのヒーローと同様に、正義を成し遂げることの難しさを感じていた。
実はその男を見た人物がもうひとりいる。翔子だ。昼食休みに、達也との危機管理マニュアルの修正点の打合せで病院のコーヒーショップいたのだ。
「その後家の様子はどう?変な人とかうろうろしていない?」
「ええ、そんな気配はありません。警護もありますし…。」
「通勤とかはどうしてるの?」
「事件があった日以来、非常時に動きやすいように、翔子さんのバイクで通ってます。相変わらず父には内緒ですけどね。」
「そう…。」
「自分のことより、翔子さん、このマニュアルの件でずっと働き詰めでしょう。無理しないで少しは休んでくださいよ。」
翔子の頑張りの理由は達也にある。しかし彼はそれに気付いていないようだ。達也の言葉に送られながら、仕事にもどろうとした時、病院から出て来るその男を見た。
ショッカーはいなくなったが、ゴミ箱を見つめながらコッペイはどうしていいか解らない。頭に浮かんだのは、哲平のことだった。とにかく副隊長に報告しなくては。急いで病室に戻った。
「テッペイちゃん。何処いってたの?お昼が冷めちゃうじゃない…。」
心配して待っていたミカのお小言には構わず、コッペイは急いで哲平に電話したいとせがんだ。
「桐谷さんは今お仕事で忙しいのよ。あとひとつ寝れば、退院だから、今度おうちにお呼びすればいいでしょ。そんなことより、はやくお昼ご飯を食べちゃいなさい。」
ミカのそっけない返事に、コッペイはコミックのヒーローと同様に、正義を成し遂げることの難しさを感じていた。
実はその男を見た人物がもうひとりいる。翔子だ。昼食休みに、達也との危機管理マニュアルの修正点の打合せで病院のコーヒーショップいたのだ。
「その後家の様子はどう?変な人とかうろうろしていない?」
「ええ、そんな気配はありません。警護もありますし…。」
「通勤とかはどうしてるの?」
「事件があった日以来、非常時に動きやすいように、翔子さんのバイクで通ってます。相変わらず父には内緒ですけどね。」
「そう…。」
「自分のことより、翔子さん、このマニュアルの件でずっと働き詰めでしょう。無理しないで少しは休んでくださいよ。」
翔子の頑張りの理由は達也にある。しかし彼はそれに気付いていないようだ。達也の言葉に送られながら、仕事にもどろうとした時、病院から出て来るその男を見た。



