翔子とのツインドライブの日。天気は最高で楽しいはずのドライブが、実は達也にとって過酷なものになっていた。5メートルほどの距離を開けて、翔子のバイクを見ながら、ブレーキタイミングやバイクを倒す角度を真似ること。そして、翔子と同じ走行ラインを走ること。出発前に翔子からそう教えられたのだが、どうしても同じラインに乗れない。街から郊外を抜け峠の路となると、もう達也は翔子のバイクのテールランプを見る余裕すら失っていた。
直線はまだしも、カーブではどうしても膨らんでしまうのだ。膨らみを嫌って無理やりインに入ろうとすると、今度はカーブの内側のフェンスに激突しそうで、またアウトに膨らんでしまう。そんなラインのロスが、自然と翔子との距離を開けていってしまう。慌ててアクセルを開けるのだが、カーブではどうしても翔子のスピードで入れない。『峠を攻める』という言葉があるが、翔子の走行はまったくそんな感じがしなかった。攻めてはいない。ただ車道を岩々に縫って在る山渓の河とたとえ、水が大海を求め流れ落ちていくように、高速ながらもごく自然にカーブを越えていく。
一方達也は、果敢に攻めるのだが攻めあぐねている走りだ。アクセルやブレーキを多用して、なんとかバイクをコントロールしている。人や車のまばらな峠道。見通しもいいカーブで、達也は思い切って翔子と同じスピードでカーブに突っ込んでみた。だめだ。どうしても翔子のラインに乗れない。膨らんだ達也のラインは、反対車線のフェンスに激突する恐怖にかられる。慌ててバイクを起こしブレーキを総動員するが、近づくフェンスの恐怖でつい腕に力が入ってしまい、フロントブレーキがロック。制動を失ったバイクは、無情にも転倒。達也は路上に投げ出され、KLEは、横転したまま路上を滑りフェンスに激突した。
直線はまだしも、カーブではどうしても膨らんでしまうのだ。膨らみを嫌って無理やりインに入ろうとすると、今度はカーブの内側のフェンスに激突しそうで、またアウトに膨らんでしまう。そんなラインのロスが、自然と翔子との距離を開けていってしまう。慌ててアクセルを開けるのだが、カーブではどうしても翔子のスピードで入れない。『峠を攻める』という言葉があるが、翔子の走行はまったくそんな感じがしなかった。攻めてはいない。ただ車道を岩々に縫って在る山渓の河とたとえ、水が大海を求め流れ落ちていくように、高速ながらもごく自然にカーブを越えていく。
一方達也は、果敢に攻めるのだが攻めあぐねている走りだ。アクセルやブレーキを多用して、なんとかバイクをコントロールしている。人や車のまばらな峠道。見通しもいいカーブで、達也は思い切って翔子と同じスピードでカーブに突っ込んでみた。だめだ。どうしても翔子のラインに乗れない。膨らんだ達也のラインは、反対車線のフェンスに激突する恐怖にかられる。慌ててバイクを起こしブレーキを総動員するが、近づくフェンスの恐怖でつい腕に力が入ってしまい、フロントブレーキがロック。制動を失ったバイクは、無情にも転倒。達也は路上に投げ出され、KLEは、横転したまま路上を滑りフェンスに激突した。



