見上げてみると、東京タワーが青い空にそびえ立ち、手を伸ばせば掴めそうなほど近く感じた。見えている角度やその質感があまりにも空に溶け込んでいるので、人口の建築物と言うよりは、1千年も昔からそこにあった自然物のような気さえしてくる。
「だいたい、今どき東京スカイツリーじゃなくて、なんで東京タワーなんだよ?」
希久美は、泰佑の腕につかまり甘えるようにささやいた。
「あたし慶應ガールだって知ってた?かつては三田キャンパスのクイーンと呼ばれていたあなたの恋人は、ここから幾度も東京タワーを見上げていたのよ。」
「半分自慢だな。」
「当時はわたしと腕を組みたい一心で、慶應ボーイたちが長蛇の列をなしてわたしに腕を差し出したの。今、そんな私を独占している自分の幸福を、泰佑はわかってるの?」
「そうですか、たいしたもんですね。それが言いたいためにここに連れてきたの?」
「ちがうわよ。泰佑に一番素敵な東京タワーを見せたかったの。」
「ありがとうございます。ところで、慶應ガールのオキクはわかったけど、それより前のオキクはどんなだったんだ?」
「えーっ、今それを聞くの?ここで?」
「何、そのレスポンス。」
「うわー、聞くんだ。」
「だから、何だよそのレスポンスは?」
「話してもいいけど、さっきからライトグリーンの制服を着た叔父さんふたりが泰佑の車を眺めながら周りをぐるぐる回っているんだけど…。」
泰佑は車へ飛んで戻った。
泰佑がスターライトパスポートを2枚買って戻ると、希久美はすでにミニーのヘアバンドを付けてはしゃいでいた。
「次はTDLなの?」
「そうよ。恋人たちの永遠のデートスポットよ。」
「高校生じゃあるまいし…。」
「いいから行きましょ。」
希久美は、彼の手を握ると、はしゃぎながら泰佑を園内へ引っ張って行った。エントランスからワールドバザールを抜けて、メイン広場へ泰佑を導くと、広場の歩道にブランケットを敷いて腰かけた。
「アトラクションに乗らないの?」
歩道に腰掛けて動かない希久美に泰佑が問いかける。
「ここで、エレクトリカルパレード・ドリームナイツが始まるのを待つの。」
「ええ?まだだいぶ時間あるぜ。」
「泰佑もここにいらっしゃい。」
泰佑を自分の横に座らせた希久美は、さらに自分の膝を叩いて泰佑を促す。
「ほら、ここにくるのよ。」
「お、おい。膝枕なんて…。」
「だいたい、今どき東京スカイツリーじゃなくて、なんで東京タワーなんだよ?」
希久美は、泰佑の腕につかまり甘えるようにささやいた。
「あたし慶應ガールだって知ってた?かつては三田キャンパスのクイーンと呼ばれていたあなたの恋人は、ここから幾度も東京タワーを見上げていたのよ。」
「半分自慢だな。」
「当時はわたしと腕を組みたい一心で、慶應ボーイたちが長蛇の列をなしてわたしに腕を差し出したの。今、そんな私を独占している自分の幸福を、泰佑はわかってるの?」
「そうですか、たいしたもんですね。それが言いたいためにここに連れてきたの?」
「ちがうわよ。泰佑に一番素敵な東京タワーを見せたかったの。」
「ありがとうございます。ところで、慶應ガールのオキクはわかったけど、それより前のオキクはどんなだったんだ?」
「えーっ、今それを聞くの?ここで?」
「何、そのレスポンス。」
「うわー、聞くんだ。」
「だから、何だよそのレスポンスは?」
「話してもいいけど、さっきからライトグリーンの制服を着た叔父さんふたりが泰佑の車を眺めながら周りをぐるぐる回っているんだけど…。」
泰佑は車へ飛んで戻った。
泰佑がスターライトパスポートを2枚買って戻ると、希久美はすでにミニーのヘアバンドを付けてはしゃいでいた。
「次はTDLなの?」
「そうよ。恋人たちの永遠のデートスポットよ。」
「高校生じゃあるまいし…。」
「いいから行きましょ。」
希久美は、彼の手を握ると、はしゃぎながら泰佑を園内へ引っ張って行った。エントランスからワールドバザールを抜けて、メイン広場へ泰佑を導くと、広場の歩道にブランケットを敷いて腰かけた。
「アトラクションに乗らないの?」
歩道に腰掛けて動かない希久美に泰佑が問いかける。
「ここで、エレクトリカルパレード・ドリームナイツが始まるのを待つの。」
「ええ?まだだいぶ時間あるぜ。」
「泰佑もここにいらっしゃい。」
泰佑を自分の横に座らせた希久美は、さらに自分の膝を叩いて泰佑を促す。
「ほら、ここにくるのよ。」
「お、おい。膝枕なんて…。」



