12月24日。
クリスマスイヴだというのに,
学校があるなんて最悪だ。

それに今まで授業をサボって
いたツケが回ってきた。担任
に呼び出され,散々説教された。

本当にツイてないなと彼女は
溜め息を洩らした。

それに今日は誕生日だった。

彼女は雨の降りだした帰り道
を走っていた。

いくら学校から家までの距離が
それほどでもないと言っても
限度がある。

予報通りの雨だったが,彼女は
傘も無く,一心に家に急いだ。

雨が降っていない限り,予報の
時点では傘を持ち歩かないのが
彼女の性格だ。

どうせ降るなら,雪のほうが
良い。クリスマスイヴだと
いうのに雨でずぶ濡れになる
なんて……
彼女は心の中で呟いた。