学校に行く支度をして家を出ると和希がいた

「...はよ」


低血圧のおかげで機嫌が悪いのに、ちゃっかり私を待ってるのは幼馴染みだからなんだろうな


「おはよ
別に待ってなくていいのに」


「...話があんだわ」


あぁ、多分、悪いことだろう


だって、いかにもそんな顔をしてる



「...なに」


少しだけ、構える

じゃないと冷静を装った顔が崩れてしまうから...



「俺、」


あぁ、ダメだなぁ


言わせてやらない


お願い、言わないで



「彼女、出来たとか?」


私がそう言えば、和希は目線を下げた



あぁ、そうなんだ


そりゃそうだよね


だって、年頃だもん



だけど、ちょっとくらい、私ことも考えてみて欲しかった



「おめでと

じゃあ一緒に行くの、今日が最後だね」


伝わらなくていい


幸せそうだから、いいよ


諦めるよ



でも、いつか、ちょっと後悔して欲しい



私を女としてみなかったこと