「ん...」

謎の気配を感じて眠い目を擦りながら起き上がった



「誰?」


そう問えば、「よぉ」なんて言ってる和希がいた



いやいや、「よぉ」じゃねえよ?ん?


私のキャラ崩壊してきてるけど、とにかく何しに来たんだよ...


「なんか用?」


心で思ってることが態度に出てしまい、少し冷たい言い方になってしまった



「いや、帰ってるのかと思って...」


「そりゃ帰ってくるよ、我が家なんだから」



なにこれ?


前と変わらない、幼馴染みの距離感



和希はなんで私を自由にしてくれないの?



もう、幼馴染みなんて嫌なのに...




「用はそれだけ?」


「あの、さ...俺たち、これからも幼馴染み、だよな?」


「...戻れるわけないじゃん」


「いや、だけどさ「私、絶交する覚悟で言ったんだけど。なに?私の気持ち踏みにじりたいの?戻れるわけないじゃん、まだ好きなのに...!」」


そう叫べば、和希は酷く傷付いた顔をしてた


傷付いたのは私だよ


少しは前に進めたと思ったのに

少しは和希の中の私が変わった気がしてたのに



また、お前なんか恋愛対象じゃないって突き付けられたんだから



「もう、私に関わらないでっ」


気付かないうちに涙目になってたらしい


和希は私の頬に手を沿えようとしたけど、悔しそうな、悲しそうな顔をしてそのまま帰って行った