「そうだね」 ディランは、ちょっと悲しそうに、私を見た。 「お別れって、感じしないな」 「本当だね」 「縁があったら、また会えるんだよね」 「そうだよ、もちろん。だから、心配することないよ」 「わかったよ」 「それに、私たちが一緒に過ごした時間は、なくならないから」 「忘れなければね」 「忘れないよ、みやのこと、忘れられるわけないよ」 ディランは、私の頬を伝う涙を手で拭った。