「でも長引いてしまうぞ。あまり時間を掛けてしまうと真奈美の体力が持たないからな…。」
「最後まで見守るという約束は守ってね。」
秋良は黙ってうなずいた。秋良が看護師に目くばせすると、真奈美の点滴の中に陣痛を強くする薬が入れられた。
それから、真奈美は陣痛に見舞われるたびに、秋良の指3本を握りしめた。秋良の指を握るのが一番しっくりくるのだ。そして、いきめるその時までひたすら耐え抜く。後日秋良は握られた指がすべて青痣になり、3日間痛かったと真奈美に告白していた。
いよいよ子宮口全開。看護師は秋良に何事か伝える。
「少しずつ力を入れてもいいそうだ。」
「少しずつなんて難しいこと言わないでよ…。結局いきんではいけないんでしょ。」
「いや、いきむ時はおへそを見ろとナースが言ってる。」
「どっちなのよ…。だったらいきむわよー。」
しかし、変に躊躇した分、真奈美はいきみ切れない。
「息を止めた方がやりやすいか?だったら8割ぐらい息を吸ってから、力を入れていきめと言っている。」
「8割?ふざけないでよ。こんな状況で、そんなの解るわけないわよ。」
それでも、次の痛みが来たら呼吸を整えて、真奈美は自分なりの8割で息を吸って、力強くいきむ。
「う〜〜〜〜〜!」
そのままもう1度息を吸っていきめばかなり出てくるはずなのに、やっぱりいきみきれない。
「おい…真奈美…赤ちゃんの頭が…。」
秋良は、何度か赤ちゃんの頭が出ているのを目撃した。嘘だろ、常識的に考えても、あんなでっかいものが、あんなとこから出るはずが無い。
「おい、赤ちゃんが頭を引っ込めている、なんだか痛そーだぞ。」
「うるさいわね、だったら秋良が引っ張り出しなさいよ。」
真奈美が秋良に罵声を浴びせる。実際、最高に痛い時に、最高にいきまないと赤ちゃんは下りてこない。ムダにいきんでも疲れるだけだ。やばい、体力もつかな…。真奈美は自分の体力が残り少ないことを自覚しはじめていた。
「おい、真奈美、しっかりしろ。なんとか頑張れ。お願いだから、頑張ってくれ。」
あら、秋良の奴、初めて私にお願いしている。真奈美は陣痛のはざまで、ちょっとした満足感を味わっていた。
子宮口が開いて30分近く経って、ようやくドクターが分娩室に入ってきた。不思議なことに、ドクターが分娩台の前に座った瞬間に、激しい陣痛がやってきた。
「最後まで見守るという約束は守ってね。」
秋良は黙ってうなずいた。秋良が看護師に目くばせすると、真奈美の点滴の中に陣痛を強くする薬が入れられた。
それから、真奈美は陣痛に見舞われるたびに、秋良の指3本を握りしめた。秋良の指を握るのが一番しっくりくるのだ。そして、いきめるその時までひたすら耐え抜く。後日秋良は握られた指がすべて青痣になり、3日間痛かったと真奈美に告白していた。
いよいよ子宮口全開。看護師は秋良に何事か伝える。
「少しずつ力を入れてもいいそうだ。」
「少しずつなんて難しいこと言わないでよ…。結局いきんではいけないんでしょ。」
「いや、いきむ時はおへそを見ろとナースが言ってる。」
「どっちなのよ…。だったらいきむわよー。」
しかし、変に躊躇した分、真奈美はいきみ切れない。
「息を止めた方がやりやすいか?だったら8割ぐらい息を吸ってから、力を入れていきめと言っている。」
「8割?ふざけないでよ。こんな状況で、そんなの解るわけないわよ。」
それでも、次の痛みが来たら呼吸を整えて、真奈美は自分なりの8割で息を吸って、力強くいきむ。
「う〜〜〜〜〜!」
そのままもう1度息を吸っていきめばかなり出てくるはずなのに、やっぱりいきみきれない。
「おい…真奈美…赤ちゃんの頭が…。」
秋良は、何度か赤ちゃんの頭が出ているのを目撃した。嘘だろ、常識的に考えても、あんなでっかいものが、あんなとこから出るはずが無い。
「おい、赤ちゃんが頭を引っ込めている、なんだか痛そーだぞ。」
「うるさいわね、だったら秋良が引っ張り出しなさいよ。」
真奈美が秋良に罵声を浴びせる。実際、最高に痛い時に、最高にいきまないと赤ちゃんは下りてこない。ムダにいきんでも疲れるだけだ。やばい、体力もつかな…。真奈美は自分の体力が残り少ないことを自覚しはじめていた。
「おい、真奈美、しっかりしろ。なんとか頑張れ。お願いだから、頑張ってくれ。」
あら、秋良の奴、初めて私にお願いしている。真奈美は陣痛のはざまで、ちょっとした満足感を味わっていた。
子宮口が開いて30分近く経って、ようやくドクターが分娩室に入ってきた。不思議なことに、ドクターが分娩台の前に座った瞬間に、激しい陣痛がやってきた。



