陣痛は初期段階では、お腹に張りを感じる程度だったものが、だんだん定期的な痛みを感じ、その痛みが強くなり、出産が近づくに連れて、痛みを感じている時間が長くなる上に、痛みが発生する時間の間隔が短くなっていく。
ただ、この陣痛の痛みが、どの位の痛さなのかというのは、相当な個人差があるようだ。あまりの激痛に『死ぬ!』を連呼しながら泣き叫ぶ妊婦もいれば、下痢の痛みかと思ったらそれが陣痛で、2時間後に産まれたという程度の妊婦もいる。
「だめ、秋良。私…死ぬ。」
残念ながら真奈美の陣痛はかなり痛いようだ。必死にその痛さを秋良に訴えていた。
「大丈夫だ。痛みで死んだ奴はいない。」
「バカヤローッ。」
真奈美は秋良の袖を掴んでさらに懇願する。
「お願いーッ。こんな痛いならいっそ失神させて…。」
秋良が何やら英語でそばにいるナースに話しかけた。ナースの答えにうなずく秋良。痛さに悶えながらも気になった真奈美が聞いた。
「何だって?」
「痛さで失神するかどうか聞いたんだが…。」
「それで?」
「生き物の本能として、産み落としたばかりの子供を外敵から守る為に、女性は陣痛で意識を失う事はないって…。どんなに痛くとも、本当に耐えられないほどの痛みではないそうだ。」
「コノヤロー、言ったな、言ったな…覚えてろよッ。」
「俺が言ったんじゃないって…。」
真奈美が痛さに苦しめば苦しむほど、それを見る秋良の心の根に、何かが育っていく。
陣痛発来から、子宮口全開大になるまでを分娩第1期(開口期)と言う。個体差は著しいが、それに要する時間は経産婦で約6時間、初妊婦ではその倍の約12時間と言われている。真奈美はきっちり12時間の陣痛を味わって、分娩室に運ばれていった。
真奈美が分娩室に入り、そのドアが締められると、その入口にいかつい男達が立ち並んだ。男達からは、この部屋に勝手に出入りさせないぞという決意が感じられる。秋良も仕方が無く男達とともに出口のベンチに腰掛ける。ふと廊下を見ると、秀麗が腕組みをしながらこちらにやってきた。男達の視線が、猫のようにくねらせて歩く秀麗の引き締まったヒップと長い脚に吸い寄せられる。
「秋良の言うことを聞くのは、これが最後だからね。」
ただ、この陣痛の痛みが、どの位の痛さなのかというのは、相当な個人差があるようだ。あまりの激痛に『死ぬ!』を連呼しながら泣き叫ぶ妊婦もいれば、下痢の痛みかと思ったらそれが陣痛で、2時間後に産まれたという程度の妊婦もいる。
「だめ、秋良。私…死ぬ。」
残念ながら真奈美の陣痛はかなり痛いようだ。必死にその痛さを秋良に訴えていた。
「大丈夫だ。痛みで死んだ奴はいない。」
「バカヤローッ。」
真奈美は秋良の袖を掴んでさらに懇願する。
「お願いーッ。こんな痛いならいっそ失神させて…。」
秋良が何やら英語でそばにいるナースに話しかけた。ナースの答えにうなずく秋良。痛さに悶えながらも気になった真奈美が聞いた。
「何だって?」
「痛さで失神するかどうか聞いたんだが…。」
「それで?」
「生き物の本能として、産み落としたばかりの子供を外敵から守る為に、女性は陣痛で意識を失う事はないって…。どんなに痛くとも、本当に耐えられないほどの痛みではないそうだ。」
「コノヤロー、言ったな、言ったな…覚えてろよッ。」
「俺が言ったんじゃないって…。」
真奈美が痛さに苦しめば苦しむほど、それを見る秋良の心の根に、何かが育っていく。
陣痛発来から、子宮口全開大になるまでを分娩第1期(開口期)と言う。個体差は著しいが、それに要する時間は経産婦で約6時間、初妊婦ではその倍の約12時間と言われている。真奈美はきっちり12時間の陣痛を味わって、分娩室に運ばれていった。
真奈美が分娩室に入り、そのドアが締められると、その入口にいかつい男達が立ち並んだ。男達からは、この部屋に勝手に出入りさせないぞという決意が感じられる。秋良も仕方が無く男達とともに出口のベンチに腰掛ける。ふと廊下を見ると、秀麗が腕組みをしながらこちらにやってきた。男達の視線が、猫のようにくねらせて歩く秀麗の引き締まったヒップと長い脚に吸い寄せられる。
「秋良の言うことを聞くのは、これが最後だからね。」



