「おはよう、華。」

ーービクッ

低く聞きなれた、
この世で最も嫌いな声。


「おはようございます、お兄様。」

「顔色悪いな、大丈夫か?」

汚い手が触れそうになった瞬間、
咄嗟に避けてしまった。

「帰りは迎えに行くからな。」

甘い声…

また怒らせてしまった。