夢の中。

なにもない真っ白な空間に、ひとつだけの椅子。私はそれに座っている。

辺りを見渡すと、黄色い髪の少女がいる。

「やぁ、ここは夢の中。そして私は神様だよ★」

この人のテンションが苛々する。そしてこう続ける。

神「君は今に絶望しているね。
何に対してか、わからないけどね。」

私「何?」

神「君にひとつだけ、願いを叶えてあげようか」

何を言ってるんだこの娘は。

神「いままで沢山の願いを叶えて来たんだよ。
すごく大きいプリンが食べたいとか、
僕に資格をくださいとか。
小さな願いも、おかしな願いも。」

私「本当?本当に願いが叶うの?」

神様を名乗る少女は笑顔で頷いた。

私「…殺して」

神様は驚いた表情を隠せなかった。

私「私の家族を、殺して欲しいの。
あんな家族、いらない!」

神「私は長い間神様やってますけど、そんなお願いは初めてだよ。
いいよ、叶えてあげる。
それが君のお願いならば。」