そして神崎くんは
私の方へゆっくりと近づいてくる。
そして学ランを脱いで私に着させた。
「ごめん。遅くなった。」
あまりにも優しい声に私はびっくりした
そして私は首左右に振って
「ありが、とう…っ」
そう言った。そしたら神崎くんが
「ふっ」と笑いながら
手を握ってくれた。その優しさに
涙がブワッとこみ上げてくる。
「…っく…ふぇ…怖かった…よぉっ」
神崎くんはロープを解きながら
ずっと手を握っててくれた。
「制服のボタン全部ハズレてんな
縫わねーと着れねーよな…」
そう言って私に背を向けてしゃがんだ
「…え?」
