恋の予感

「ああ。トーマ・・・。」
恋の物語なんて、よりによってお相手が、
希輝なんて。神様は意地悪だ。
「香織!お前、うまいよな。どうしてだ?
そういえば、小学校の学芸会も
うまかったよな。凄いなぁ。」
褒められてるのに、今の私は、
素直にありがとうとも言えない。
そう考えながら、ボソッと
「ありがと。」
と言ってみたが聞いていなかった。
「ん?なんか言ったか?」
と言われて、
「もう!知らない!」
と怒鳴ってみた。希輝は、
鈍感の中の鈍感で、色々とひどい。
(もう。こんなのありえないよ・・・。)
なんて、思いながらもう一回、
劇を通してみる。