この花言葉を君に_

「失礼しまーす!」
その声と同時に愛しい人が病室へと入ってくる。
私は小さい頃から病気持ちで既に余命が1週間を切っていた
でもそんなこと、彼には言えない
幼馴染の彼に、そんなこといえるはずがなかった
「要ちゃん、今日も来てくれたの?ありがと~」
近くのお花屋さんで働いている彼は休み時間になる度来てくれる
「ううん、俺が来たいだけだから」
へにゃ、と笑う要ちゃんはどこか元気がないように思えた
バレてることを自覚してなのか、要ちゃんが話し出す
「おばさんから聞いた。余命、もう1週間ないんだって?」
なんでいわなかったの?といわんばかりにまっすぐみてくる要ちゃん
『ごめんね、要ちゃん。私……っ!』
急に頭を鈍器で殴られたような衝撃
苦しい、苦しい苦しい苦しい!
要ちゃんが急いでナースコールを押してくれたけど、あたしの頭は理解していた
………終わる
「か、なめちゃっ!すきっ、…だ、よ…っ」
途切れ途切れに話すあたしの言葉は届いたのだろうか?
もう死ぬ私に言われても困るかもしれない
「そんなの知ってる!だから今日これ持って来たんだよ!スターチスっていう花なんだ。花言葉は【永遠に変わらない心】。たとえお前がいなくなっても、俺の気持ちは変わらないよ」
私を抱きしめながら背中をさする手が愛しくて
あぁ、幸せだったんだな
『あり…が、と……』
口パクだったその声は、ちゃんと届いたかな..?
心音停止の音が、鳴り響いた