「彼女にならな出来ひんの?」



少し首を傾げた璃久は、
あたしの返事を待たずに



「なら勝手に彼女になれば」



そうクスッと笑ったんだ。



瞳に溜まっていた涙が一気に引いたのがわかった。

瞬きを繰り返し、璃久を見つめる。



そ、それって。

えええええ!?



「り、璃久って、あたしの事好きなの!?」

「……んな阿呆な」

「へ? だって今! 彼女になっていいよ。って言ったじゃん!」

「誰が彼女になってえぇ。つってん。
勝手にっつったやろが。
お前の脳ミソはどうなっとんねん」

「勝手でもいいの!? 本当にいいの!?」



大きな声で騒ぐあたしを



「好きにすれば?」



そう呆れた顔で見つめる。