「……今日はココまでな」 頭の上に乗った掌に一瞬重みを感じて、閉じた目を開けると。 目の前にあったはずの璃久の姿はなくて。 振り返ったら、ドアを開けて待つ璃久が居た。 ……へ? 「あんま遅なったら危ないやろ?」 滅多に言われない優しい言葉だけども! 「あぁ、うん」 なんて片付け始めちゃってるあたしだけども! 「じゃあな」 玄関のドアも閉まり、いつもの璃久の家の前。 2時間前のあたしが居た。