キーンコーンカーンコーン…


「 起立 礼 」

「「「 ありがとうございましたー 」」」


1限目を終えるチャイムが鳴り、
学級委員の号令で授業終わり。


「森山さん、ちょっといい?」


さっき喧嘩した子が話しかけてきた。


「遠山さん…なに?」


わざと冷たくあしらう。


「あっ…あの、さっきは、ごめんなさい…
私、調子乗っちゃってましたよね。
ホント、ごめんなさい……」


ビビっているのか、さっきとは
ずいぶん大人しい感じだ。

これ以上喧嘩するのもめんどくさく、


「いいよ、でも次あーゆー事言ったら
許さないから」


「うん…許してくれて、ありがとう」


女の子が向こうへ行った事を確認し、
夢花と話し始める。

どうやら、陸のところへも
謝りに行ったみたい。


「美紗、良かったじゃん。
ちゃんと謝れるなんて偉くなぁい?」

「まぁそうだね。今まで喧嘩して
謝られた事ないかも。」

「うん、あの時はつい言っちゃった的な?
ホントはいい子っぽそうだけどね~」

「そうだといいけどね。」