青の、果実。


わたしは光太郎の気持ち、
何もわかってあげられてなかったんだ。



こんなにずっと一緒に居たのに。






「もう帰ろうぜ。」



「うん…。」



すっとベンチから光太郎は立ち上がって
先に帰ろうとする。

わたしも必死に追いつこうとするけど
光太郎は早足で、


いつもわたしに歩幅を合わせてくれていたんだと
やっと気付いた。