青の、果実。


「あぁ、いかにも王子様っぽいじゃん。
背も高いしスポーツも出来るし
悔しいけど、さすが都会は違うなって思ってた。

マコもあぁいう奴が好きなのかなって、
なんか考えたら…。」




光太郎が少し黙るから
わたしは顔を覗かせて名前を呼んだ。





「わりぃ!あー、なんでもねぇ!」




で、話って?と、光太郎はすかさずわたしに聞いてきた。




「あ、別に対したことじゃないんだけど。
光太郎の進路の事が心配でさ。」




「何だよ、そんな事かよ。
進路の事ならこの間お前にも話したろ。」



「そうなんだけど、本当に専門学校でいいの?
さおりさんも心配してる。」



なんだ、やっぱり母さんがマコに
頼んだのか。
って、光太郎はため息をついた。