青の、果実。


帰り途中、光太郎の家のドアに目をやると
リンゴのケーキはもう掛かっていなかった。



どうやら光太郎か、さおりさんが
帰ってきたみたい。



わたしは安堵で胸を撫で下ろし
自分の家へと入った。

玄関には、もう一つサンダルが置いてあった。


あ、さおりさんが来てるんだ。


さおりさんもいる中、緊張だったが
さっそくお母さんに
大学の事を相談してみると

意外にも即賛成してくれていて



もし都会の方だったら淋しいわー。
一人暮らしの準備もしなきゃよね。



と、気が早いけど、お母さんは笑っていた。


それが凄く嬉しくて
早速わたしは先程交換したばかりの
幡山くんの携帯へとメールをする。