青の、果実。


「すれ違ってたんだね…
光太郎ってさ、普段あんまり怒らないんだけどさ…。」




「俺のこと好きじゃないからだろ。」




「えぇ?!き、気付いてたの?!」




そんなの見てればわかるよって
幡山くんはわたしに向かって笑った。




「俺、人見知りだし
正直あと一年だし、友達なんて出来なくていいや。って
心の何処かでは思ってるんだろうな。」





「幡山くん…。」




幡山くんの本音がぽろっと口からこぼれた。