青の、果実。


「今日は、ありがとう。
じゃ、また明日学校で。」



幡山くんに手を振ると、
彼は口を開いた。








「それと、卵焼き、もう少し甘めでよろしくな。」







それだけ言い、また自転車を漕いで
離れて行ってしまった。



わたしは幡山くんの背中を見つめ
顔が赤くなるのが、わかった。