青の、果実。


幡山くんの彼女さん、羨ましいなぁ。

あんなに強く想われているなんて
本当に幸せなんだろうなぁ。



早く二人の遠距離恋愛が終わればいいのに、って思った。

でも幡山くんが向こうへ帰ってしまったら悲しいだろうな、とも思った。



何とも言えないこのモヤモヤは
何なんだろう。





幡山くんと話していると時間の流れが凄く早いんだ。

また夕暮れになっていて、二人で夕焼けが海に沈みそうになるのを


歩きながら見つめた。



デートってこんな感じなんだろうな、
きっと。
光太郎としかこんな事したことないからなぁ。



なんて、幡山くんの背中を
見つめては考えていた。