そんな遠野があまりにも強くて綺麗で、
不覚にもその顔にドキッとした。
遠野は涙を拭いながら
あ~あ、高校用に買ってた新しいローファー
もう履いちゃおうかな。
けどもったいないからスニーカーでいいかな。
お母さんになんて言おう。
あははっとはにかむ遠野を見ていられなくて
俺は遠野の手を掴んだ。
「ちょっ、幡山!?」
「いいからっ、帰るぞ。」
遠野が心配そうに俺の顔を見る。
俺はそんなことも気にせず手を掴んだまま
昇降口を出た。
「幡山っ、靴は!?
上履きのまんまだよ!」
「いーんだよ。お前、履いて帰るもんねえだろ。
二人でこんまま帰れば
見られても恥ずかしくねえよな。」
彼女が笑ってくれるように俺は彼女に微笑んだ。


