俺はその日の帰り昇降口でぼろぼろになって
落ちていたローファーを見つけた。
片方は横にあるごみ箱の中に入っていた。
「うわ、ひでえな。こんな事する奴。」
俺はそれを拾い上げ砂で汚れてしまっている場所を
手で掃っていた。
「あ、それ...。」
声がして後ろを振り返ると遠野が険しい顔で立っていた。
「え、何、これ。お前の?」
「うん、大丈夫。慣れてるから。」
遠野は俺の手からまだ少し砂の付いたローファーを
さっと取り、ありがとう、と呟いた。
「お前これ、まさか日常茶飯事とか?
誰かに相談とかしてっ、」
「いいの!誰がやってるかうちわかってるから。」


