正直、何件も仕事を抱え込みすぎて
爆発寸前だった。
でも、今さら誰かに頼るなんて
したくなかった。

白崎が何度も手伝わせてくれと
声をかけてくるのも、
課長に休めと言われるのも、
春佳から頻繁に向けられる不安げな目線も、
すべて無視した。


「これで、よしと。」


このあとの会議で使う資料が
何とか出来上がって
肩の力を抜いた。

(さすがにキツいな。)
(腹減った……飯食ったのいつだっけ?)
(ダルいな。)

仕事の手を止めると
一気に疲れが押し寄せてきて
倒れてしまいそうだった。

(ダメだ、ダメだ。)

大きく息をはいて
次の仕事に移ろうとしたとき、
課長に声をかけられた。