き み さ え い れ ば 。


課長は一息つくと
立ち上がった。


「俺は会社に戻るよ。
任せっきりにも出来ないし。」

『すいません。
わたしも戻るべきなのに』

「いいのいいの。
颯大のそばにいてやって。
高山くんも無理するんじゃないよ。
点滴終わるまで時間あるし
目が覚めるのも朝になるかもしれないし
その間にちゃんと休むんだよ。」

『はい……』


そう言って課長は
会社に戻って行った。


目の前の部屋のプレートには
荻野颯大と書かれていた。

そっとドアを開けて中に入ると
ベッドの上で眠る荻野さんがいた。


『荻野さん……』


手を握ると、
少し温かさが戻っていた。