『助..け..て...誰...か...おね...がい..だから』
 藤「は..く...おい..おい..琥珀....琥珀!」
 沖「ねぇ...ねぇってば...琥珀!」
  『うぅ...平助...君に...沖田...さん...?』 
 僕はなぜか布団の上にいて、泣いていた
 藤「おい!大丈夫かよ、琥珀!」
 沖「ずいぶん、うなされていたけど、どうしたの?
   何かあった」
 沖田さんが心配そうに背中に手をおく
  『いや!
   はぁ、はぁ、はぁ...』
 僕は沖田さんの手をはらってしまう
 いやだった訳ではない。背中をさすられるのはうれしい。いつもなら...
 でも今は怖かった。僕は今、怯えている。触れられることが怖い...
 藤「琥珀お前、本当にどうしたんだよ?
   さっきからすごい震えてんじゃん」
 沖「さっきの反応もおかしいよ?
   本当に何があったの?教えて、ね?」
  『ただ昔、色々あって少し怖かっただけですよ』
 笑ってみたけど、たぶんちゃんと笑えてない
 沖「...わかった、今は聞かない
   でも、いつか話して、ね?」
 藤「え!でも...」
 平助君は聞きたそうだったけど気を使ってくれたのか聞かないでくれた。
 藤「まだ、手震えてる...
   どうしたら震え止まるんだ?」
  『わかんない。
   でも、ありがとうね、心配してくれて』
 藤「いいよ。そんなこと」
 沖「でも、驚いたよ!急に倒れるんだから」
  『あ、そういえば何で布団の上にいるんですか?僕』 
 沖「琥珀、急に倒れたんだよ?
   だから運んだよ」 
  『ありがとうございます』
 藤「今日はもう休め、
   ごめんな、けがしてんのに無理させたよな?」
  『ううん』
 沖「話の続きはまた今度ってことになったからね
   ゆっくり休んでね」
  『はい、で、ここは誰の部屋でしょう?』
 沖「僕の部屋♪
   ちなみに、琥珀が寝てる布団は僕のだよ」
  『へ!え!え!あーと、えーと』
  僕があたふたしていると平助君が
 藤「違うだろ!総司、嘘つくなって」
  『でも沖田さんの部屋でしょ?』
 藤「お前が道ばたで倒れて連れて来た時、
   総司が間者かもしれない奴を自分のには寝かせたくないっつって
   言うから布団だけ俺の持って来たんだよ!
   たく、嘘つくなっての!総司!」
 沖「あはは♪ごめんごめん、反応がおかしくって
   まあ、こんな話してないで早く寝なよ」
  『は、はい』
 沖「なんなら添い寝する?」
 藤「総司!琥珀と添い寝するのは俺だ!
   じゃなくてって琥珀、総司今の忘れろよ~!」
 沖「くくっ」
  『寂しくなったらお願いしようかな?
   平助君も、沖田さんも』
 沖「まあ、いつでも呼んでよ
   おやすみ」
 藤「おやすみ////」
 僕の震えはいつの間にか止まっていた