ただいま、私の家。




窓際ではフェアリー達が
私達の帰りを待っていた。




ただいま、皆んな。




私達の姿を見つけると
フェアリー達は嬉しそうに
はしゃぎ始めた。



1、2、3……6、7…

7匹も居たんだ。


今頃、気が付いた。

遥々、私に逢いにきてくれて
側に居てくれるのに。




ごめんね、皆んな。




フレア王が言っていたけど

フェアリーが犠牲になるって
どういうことなんだろう?




皆んなを守りたい…





スズランの髪飾りの
スズランちゃんは

元気に飛び回っていた。


良く見ると、7匹それぞれ
容姿や雰囲気が違うことに
気が付いた。


童顔の子、色っぽい子

恥かしがりの子

きゃしゃな子、ぽっちゃりな子

元気な子、お淑やかな子



皆んな、可愛い。



フレアの花粉を運ぶ健気な姿が
目に浮かんできて

胸がいっぱいになった。




『ねえ…輝夜…』


「どうした?」


『輝夜は、いつか
戻らなきゃならないんだよね?』


「……うん」




輝夜はこの世界の人じゃない
別れが来るのは、当たり前。


その日まで、好きでいても
いいよね?


だってもう、こんなに
好きになっちゃったんだもん。



「愛舞…」