でも、 それより今は。 「亜紀ちゃんと私、同じクラスになれたらいいね」 亜紀ちゃんは わざとらしく 肩を落としながら、 「咲羅とまた高校でも同じクラスになったら また咲羅の面倒 みなきゃいけないじゃん やだよ」 「亜紀ちゃん!!! もうーー!!! 」 今日は 高校の入学式だ。 長い坂の上にある 私たちがこれから通う高校に向かって 一歩 歩く事に 少しずつ 不安とワクワクを募らせていた。