「なんか殺風景な部屋ですね」
「悪かったな」
ふてくされた感じの蓮見さんを見て笑みがこぼれた。
よかった、元気そうで。
「なんで笑ってるんだ?」
「蓮見さん、元気そうだなって思って」
ふわりと感じる、蓮見さんの体温。
急に後ろから抱き締められても、もういやじゃない。
蓮見さんの手に、私は手を重ねる。
「元気そうとか意味分かんねーし」
「だって、お兄さん達と話してた時の顔、すごかったですよ?
眉間にしわなんかよせて」
「..さっきの、何?」
「さっきって?」
「お義父さんが言ってた、昔教えたことって」
お父さんは昔からおおらかな人だった。
世の中にはいろんな人がいる。必ずしも自分の思うような人に出会うとは限らない。
仲良くなれる事もないかもしれない。
けれども自分の気持ちや想いは強ければ強いほど、必ず相手には伝わる。
お父さんはそう言ってた。


