婚約指輪。それは結婚を約束するための、予約の指輪。
ということは蓮見さんは本気で私と結婚する気があるんだ。
「お前がさっき言ったろ?夫婦になるんだからって」
何だ。そっか。
分かってる。
夫婦になるって確かにそう言ったけど。
私が夫婦になるって言ったから
この人は婚約指輪を買おうとしているんだ。
ただ単に親同士が決めたから。
前の彼女もしていたであろう、このお店で。
「帰ります」
「は?」
信じられない、このお店を選んだ、蓮見さんも。
こんな気持ちになる自分にも。
嫌気がさす。
お店を出て行こうとする私の手を蓮見さんに掴まれた。
「どうした」


