もしかしたらあまり突っ込んで聞いたら
いけないことだったかもしれない。
すみません、と小さな声で謝るとすぐになんで?という質問が返ってきた。
「だって」
家族同士での争いなんて、そんなのさびしいだけだし。
もしかしたらそんな話したくなかったかもしれないじゃない?
それを言うと蓮見さんは体を起して私に視線を合わせてくれた。
まっすぐ私を見る瞳。まじまじと見るとこの人のカッコよさがよく分かる。
そして少しずつ高鳴る、この心臓の音。
「あ、あの蓮見さん?」
「陸人でいい」
「り、陸人、さん」
「ん。いいね」
陸人さんが笑った。お見合いの時とは違う、素の笑顔。
その姿を見るのが何でか、素直に嬉しい。


